愛を描くアーティスト @ミュシャ展 – Love for Slavic people –

ライフスタイリスト乃浬子Noriko K です。

今年のゴールデンウィークはお天気に恵まれてよかったですね!
みなさまは愉しい連休を過ごされましたか?

 

私は、今東京国立新美術館で開催している「ミュシャ展」に行ってきました。

アールヌーヴォー時代の寵児としてパリで一世風靡したミュシャが、晩年 祖国チェコに戻って描いた「スラヴ叙事詩」という作品群は、近年までほとんど秘されていたので、チェコ外への出展は今回日本がが初めてなのだそう!!

ホントにステキな作品展だったので、今日はその感動と感想をシェアしようと思います。

アルフォンス・ミュシャ(チェコ語では「ムハ」 1860-1939) 物語、ぜひお付き合いくださいね。

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 * 古き良きヨーロッパの教会のスタイルを取り入れた美しい窓。シンプルなステンドグラスをあしらって、クラッシックなインテリアにしてもステキ。 このインテリアのWindow には、米国MARVIN 社の木製サッシを使用しています。

 

 

私が初めて「ミュシャ」に出逢ったのは、学生の時に一年ほどロンドンに住んでいた頃のこと。 

キッチンとトイレが共同の 小さなフラット(アパートメント)をやっと見つけたのですが、ベッドとクローゼット以外は何もない、どこか殺風景なお部屋に、たまたま見つけたミュシャのエレガントなポスター「四季」 ↓↓↓ を飾ったら、お部屋がフワ~~ッと明るく華やいだことを覚えています。

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そう、ミュシャは、世紀末のパリで、著名な女優さんから依頼された舞台のポスターを描いたことから一夜にして大ブレークして、一躍 人気を博したアールヌーヴォー屈指のアーティストとして広く知られていますね。

パリで20年近く 美しい女性と流麗な植物を一緒に描いた、華やかで洗練さ れたポスターや装飾パネルを次々に手掛け、人々を魅了し続けながらも、50歳で祖国チェコのボヘミアに戻り、晩年をチェコと自身のルーツであるスラヴ民族のアイデンティティをテーマにした作品を描き続けたのです。 

その中でも、約16年の歳月をかけて描いた渾身の作品群 『スラヴ叙事詩』 (1912-26年)は、古代から近代に至るスラヴ民族の苦難と栄光の歴史を映し出す壮大でスペクタクルな作品たち。

そんな素晴らしい作品が、近年までほとんど日の目を見ていなかったなんて すごい!
チェコ外への初出展というのも今回のミュシャ展の最大の見どころなのです。

 

「スラヴ叙事詩」の魅力は、何といっても圧巻の大きさですね! 6メートル×8メートルという巨大サイズのカンヴァスに描かれた20点の油彩画は今まで観たことがない迫力。
そして、私の大好きな表現しがたい色のシャワーがホントにすばらしい。

繊細な色たちのグラデーションで描かれた神や光、人物、風景、情景に、私たちの心はどんどん引き込まれて行くのです。

なんと、作品展の一角だけ、写真をとってもOKだったので、 わーい!みなさんとシェアしようっと、喜び勇んでパシャリとスマホに収めてまいりました。お愉しみくださ~い♪

 

◆ 聖アトス山
ギリシャのアトス山はスラヴ民族を教育や文化へと導いた。感謝と賛辞をこめた作品。
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◆ イヴァンチツェの兄弟団学校
老若男女が、身分を超えて分け隔てなく学べる理想の場を描いた作品。
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◆ スラヴ民族の賛歌
神話から長いスラヴの歴史において、スラヴ民族の勝利を描いた作品。
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◆ スラヴ菩提樹の下で行われるオムラジナ会の誓い
スラヴ文化の再興を誓う人々を描いた作品。その後 彼らの民族主義に対して弾圧を受ける。
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まるで壮大な絵巻物を観ているよう♡  
この作品たちの空気感の中に貫かれているのは、スラヴ民族へのミュシャの想いなんですね!!

ところが この作品たちを描き終わったころはもうアールデコの時代に移行しており、力強い直線的なデザインや、抽象画が主流になっていて、ミュシャの優しい色調や、テーマ性のある写実的画風はいわば時代遅れだと言われてしまいます。

そんな中勃発した、第二次世界大戦。ミュシャのスラヴ民族への賛歌は反ナチス思想だと、厳しい尋問を受けた後、体調を崩して祖国の解放を観ないまま78歳の生涯を閉じたそうです。

 

チェコに戻ってからのミュシャは、パリ時代に培ったエレガントなセンスとスラヴ民族への愛とを融合して、たくさんの作品を手掛けました。

その代表作は、私も以前プラハを旅した時に訪れて感動した、プラハ城聖ヴィート大聖堂のステンドグラスや、プラハ 市民会館「市長のホール」の内装  などが挙げられます。
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パリで活躍していたとき、ミュシャはリトグラフ(石版画)にこだわって作品を創ったのだそう。

なぜって、版画なら、たくさんの人たちに彼の作品を気軽に楽しんでもらえるから。
以前この秘話を聴いたときとっても感動しました。

実際、何十年も後に、私自身がロンドンでミュシャのポスターと出会い、手軽にステキなインテリア空間をプロデュース出来たのですから、それってきっとミュシャからのギフトだったのですね。

 

そして、今回のミュシャ展で触れた、スラヴ民族への「無条件の愛」

一貫してミュシャの作品に脈々と流れているのは、人間の尊厳と、生きることへの賛歌だったに違いないと感じました。

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アルフォンス・ミュシャ展 
乃木坂の国立新美術館にて 6月5日まで開催中。
お時間ある方はぜひ訪れてみてくださいね。

 

今日もご一緒してくださってありがとうございました。

ライフスタイリスト 乃浬子Noriko K. でした。

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2017年05月10日 | Posted in Art, Column, gallery, , | | Comments Closed 

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